堀恵二氏 サックスクリニック(2002.2月) 概要

2002.2/3
Kirinoが勝手にまとめたもので、実際のクリニックをそのまま筆記したものではありません。


1にも2にも倍音練習

よりよい音色(太い音、イントネーションの豊かな音)のためには、倍音練習が最も大切。

その楽器が一番鳴るポイントの探し方

その楽器には、その楽器が最も良く鳴る長さがあります。(音程と共鳴する管の長さがピッタリってこと。)ところがサックスの場合、マウスピースを差し込む深さによって楽器の長さが変わってしまいます。長さがずれていると、良く「鳴る」音はでません。マウスピースを極端に抜いて吹いてみればよくわかるはず。音程云々よりも、こもった音質になってしまいます。初心者にはこのポイントがずれている人が実に多い。

じゃあ、一番その楽器が良くなるポイントにマウスピースを差し込む長さを合わせるにはどうするか。

答:第三倍音を使います。

このポイントで吹くだけで、同じ楽器が圧倒的に「鳴る」はずです。(ちなみにKirinoは10年ほど前、堀氏に1回だけこのレッスンを受け、一気に3皮ほどムケました。)

注;ポイントはマウスピース種類によって当然違いますし、リードの厚さによっても多少異なります。

またそのポイントで音程がものすごく高かったり、ものすごく低かったりする場合はアンブシュアがきつすぎるorゆるすぎる。

なおマウスピース位置のポイントがずれていると、五線紙まんなかのDから上の音はピッチが高く、Dから下の音はピッチが低くなる傾向になる。案外このピッチのクセに悩んでいる人は多いはず。ポイントを直せばOK。心当たりのある人は是非やってみて。

最適なアンブシュアの探し方

アンブシュアがきつすぎる・ゆるすぎると豊かな、幅の広い音はでない。じゃあ適切なアンブシュアはどうやってみつけるか。

答え:前述第三倍音の方法

しかし第三倍音が出るまで結構時間が必要と思うので、まだ倍音が上手く出ない人でも最適なアンブシュアを探せる方法はないか。

答え:あります。

ちなみに、この運指でのG→Bbによっていわゆるシェイクができます。プロも使ってる定番テクニックだね。

音程の幅の広い音、イントネーションの豊かな音のための練習法

倍音練習のほかに、ベンドの練習が効果的

ベンドのときは口を弛めるのではない。多少口は動くが、基本的には口の締め方を変えるのではなく、舌の形を変え口の内容積を変化させる。

この方法によってビブラートを変えると、豊かなビブラートになる。口だけに頼ったビブラートはスピード感が無い(実際には、この方法と口の締め方の両方を使ったビブラートを使うようだが、そこまでは今回話さなかった)

これができると、どの音も幅広い音程の中で吹けるようになる。そうすると不思議にバンドの中でもかき消されない太い音にきこえるものだし、ビッグバンドのような大所帯でも、各人のピッチが多少ずれていても全体としてはピッチの良くあった演奏に聞こえる。


おまけ:その他雑談の中での話題よりTips

●ビブラートのイメージ:クラシック教本の中では、正規の音程から、低いほうだけに振幅、というふうに書いてあるものもあるが、ぶらさがった音程に聞こえると思う。ジャズ的には、正規の音程を中心に上下に振幅したほうが艶のある音になる

●ハーモニーでなくて、メロディーを吹く場合、特に高音域は、チューニングメーターで正確なピッチより幾分高いほうが、艶のある音にきこえるものです。チューナーは個人練習のときの補助・確認に使うのはいいけど、バンドの中では使わない方がいいよ。

以上。

注1:ここでいう「アンブシュア」とは、口の形、喉の開きかた、舌の形、等々首から上の部分の全ての動作を含んでいます。

注2:倍音の出しやすさ、そのときのアンブシュアは、マウスピース・リードの種類・個体差により大きく違います。

注3:倍音についてはテナー〜ソプラノまで共通です。バリトンは最低音が違うので少し違うそうです。

注4:kirinoの経験上、上記の練習は腹式呼吸が全く出来ない人には全く出来ないと思います。